セクハラを受け退職を余儀なくされた

セクハラを受け退職を余儀なくされた

セクハラを受け退職を余儀なくされた

職場の上司に性的な関係を強要されたり、事実無根の性的な情報を流されるなどのセクハラを受けたため抗議しましたが、会社側は何の対策改善もしてくれませんでした。周囲に対する誤解も解けず職場にいづらくなり、退職せざるをえませんでした。何らかの償いを求めたいのですが。

会社には、使用する労働者が職務遂行にあたって第三者に損害を与えた場合、損害賠償責任(使用者責任)が生じる場合があります。また加害者が会社の代表者である場合には、直ちに会社も不法行為責任(民法44条1項)を負うことになります。 さらに男女雇用機会均等法では、セクシュアルハラスメント防止のための会社の職場環境配慮義務を定めています。

 

また、会社には労働契約上の義務として、労働者のプライバシーが侵害されることがないように、および労働者がその意に反して退職することがないように職場環境を整備する義務があるとして、会社がこれを怠った場合の債務不履行責任(民法415条)を認めた裁判例があります

 

加害者には、民事上の責任として不法行為による損害賠償責任(民法709条)が生じる場合があります。また刑事上の責任としても、「強制わいせつ」「傷害」「暴行」等の罪に問われる場合や、身体的接触を伴わない場合であっても、「名誉毀損」「侮辱」「脅迫」等の罪に問われる場合があります。

 

今回のようなケースの場合は、事実の確認が重要になってきますので、セクシュアルハラスメントを受けた日時、場所、内容、周囲の状況などを記録し整理しておきましょう。手紙・メール等が残っていれば保存しておいて下さい。

 

責任を追及する場合でも、誰に損害賠償を請求するのか(会社なのか、加害者本人なのか)、謝罪を求めるのか、会社に加害者の処分を求めるのかなど、様々な内容が考えられます。また解決方法として、当事者の話し合いで解決するか、あるいは直接裁判で争うのか等によっても、対応は異なってきます。

 

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